包茎手術が多かったのは韓国
韓国では1950年代から包茎手術が広まった。
朝鮮戦争に伴うアメリカ軍駐留の影響といわれる。
普及率は急速にあがり
1980年代から1990年代にかけては
男子の出生数を上回る包茎手術が行われた。
もはや新しい慣習である。
大人になる途中で必ず包茎手術を受ける。
早ければ生まれてすぐに包茎手術。
子どものころは夏休み・冬休みに包茎手術。
もしくは小学校→中学校・中学校→高校の
長い休みの時に受ける。
タイミングを逃したら徴兵の時に
軍隊で包茎手術を受ける。
国がタダでやってくれる。
「そういうものだからやる」という感覚だ。
包茎手術での苦労
思春期のまっさかりに包茎手術するとつらいことがある。
勃起だ。
手術後一週間は傷口の安静がのぞましいが
人生でもっとも性欲が旺盛な時期である。
あっというまに体が反応してしまう。
テレビや雑誌は敵だ。
妄想を止めようと遠くの山を眺めたり
国歌を歌って敬虔な気持ちを呼び起こしたりする。
しかし朝立ちなど、どうやっても止めようがない。
痛みを軽減するため紙コップでガードしてみたりと
いろいろ苦慮する。
それに韓国だって貧乏人はいる。
包茎手術の費用が出ない場合はどうするのか?
自分でやる。
DIY的な道具が売られているのだ。
「割礼キット」(日本語)で検索するとヒットする。
恐怖に逆らって包茎手術する。
手術していないとからかわれる。
韓国で包茎手術が急激に減る
しかし韓国の包茎手術は急激に減少した。
「過去10年間に包茎手術を受けた経験」
を調査したところ割合は以下の通りだった。
2000年は75.7%
2011年は25.2%
10年で1/3に減ったのだ。
包茎手術数は少なくとも100万件減ったと推測される。
意識の変化が起こったのだ。
・インターネット等で医療知識が広がったこと
・青少年の自己決定を尊重する雰囲気ができたこと
このふたつが原因といえる。
「しきたりだから」と問答無用で
押しつけることがなくなった。