ペニスがとつぜん痛くなることがある。
思いあたる原因がないのに。
もしあなたがサッカー部か陸上部なら、恥骨結合炎をおこしている可能性がある。
性病ではない。
「恥骨結合炎」は、スポーツによる体の使いすぎなどが原因で筋力や柔軟性が低下し、周辺の筋肉が縮みっぱなしになる症状だ。
ペニスやその周辺が痛む。
キックやランニングといった動きをなんども繰り返すことがきっかけになりやすい。
鼠径部から股関節、骨盤にストレスがかかりやがて炎症をおこして痛むようになる。
この場合、包茎は関係ない。
もちろん性病でもない。
中山雅史をなやませた恥骨結合炎
恥骨結合炎はサッカーで起こりやすい。
ジュビロ磐田のキャプテンで
日本代表だったゴン中山は
恥骨結合炎を発症しプレーできなくなった。
中山はドイツで専門医の手術を受け
リハビリを受けて復活したが
けっきょくワンシーズンを棒に振ってしまった。
恥骨結合炎は治療がむずかしいのだ。
治療方法は基本的に「保存療法」
ようするに安静だ。
練習を休み、患部を休養させる。
ランニングとキックの動作は禁止である。
痛みをへらすためまずは冷やす。
痛み止めの湿布や塗り薬を使う。
消炎・鎮痛剤をのむ。
痛みが激しいときはワンポイントで痛み止めを注射する。
いつまでも痛みが軽くならない場合は手術も検討する。
しかし決まった方法があるわけではなく症状にあわせていくつもの手術方法が考えられる。
手術さえすれば確実になおるわけではないのだ。
気長に治療・リハビリしていく必要がある。
中山選手の場合は専門家にみてもらうため、わざわざドイツに渡った。
復帰までは8ヶ月かかった。
恥骨結合炎を疑ったら、まず整形外科へ
スポーツ障害に詳しいドクターが望ましいが、はやくみてもらうほうが大事。
スピード優先だ。
休養が必要かどうかきちんと診断してもらう。
痛み止めの処方ももらってこよう。
痛みが収まってきたら、ようやくリハビリに入る。
各種のストレッチがメインになる。
これも専門のトレーナーにみてもらうのが望ましい。
故障部分への負担を配慮しながら
気長に筋肉を伸ばしていく。
サッカー・陸上でペニスが痛むのは珍しいことではない
恥骨結合炎はよくある故障だ。
運藤が原因でおこるペニス周りの症状は
「そけい部痛症候群」(グロインペイン症候群)と呼ばれる。
20歳前後の男子によく起こる。
サッカーが多く、その他に陸上競技(中・長距離走)、ラグビー、ホッケー、ウェイトリフティングの練習で発症する。
足を伸ばしたり、外転させる動作がきっかけになりやすい。
ペニスが痛いときには恥骨結合炎の可能性を考えたほうがいい。
包茎ばかりが病気の原因ではない。